嫌な症状がおさまるまでの経過を知ることで、今の状況とこれからすべきことがわかる

2018/04/24

From:江黒 亮介

 

 

嫌な症状が起きたとき。

 

多くの人はとても心配な気持ちになります。

 

・もっと悪くなってしまうのではないか?

・頑張っていることが症状に繋がっていないのではないか?

 

誰も症状が

どのように経過するか

教えてくれません。

 

だから心配に

なってしまいます。

心配になったら、

いろんなお医者さんに

行きたくなります。

 

お医者さんに行っても

はっきりしたことを教えてくれなければ、

民間療法に入っていきます。

 

もしくは近所の人の

噂話を信じるようになります。

 

どこかで聞いたことの

あるような話ではありませんか?

 

そしてこのような状況になってくると、

かなり症状が進んでしまってから

病院に受診する。

 

手遅れになってから受診する。

 

そんな話もしばしば耳にします。

 

では

 

このケースの根っこは

どこにあるのでしょうか?

 

症状への不安

 

が根っこですよね。

 

ということは

 

症状に対しての

正しい知識があるだけで

 

身体への正しい理解と

病気の進行への予防が図れるということです。

 

今日もそんなお話を利用者さんと

していました。

 

どんなお話をしていたのか?

 

その方は進行性の

疾患を持っています。

 

進行性の疾患に加えて、

圧迫骨折(背骨の骨が潰れてしまう骨折)の

既往歴があります。

 

進行性の病気で身体の筋肉が

硬くなります。

 

そこに圧迫骨折による

変形も加わっています。

 

冬から強い腰痛に襲われています。

 

・なんで腰が痛くなってしまったのか?

・これからどうなってしまうのか?

 

言葉には直接出してはいませんでしたが、

よくよく話を聞くと、

 

そんな不安を

潜在的に持っていらっしゃいました。

 

もし僕がその利用者さんと

同じ立場だったら、

同じ不安に襲われていたことでしょう。

 

だから僕は

症状についてお話ししました。

 

今取り組んでいるリハビリの

意味もお話ししました。

 

よく僕は坂道を転がり落ちるボールの例をあげます。

 

坂道から転がり落ちるボールは

症状のことです。

 

症状が進行するときは、

そのボールが勢いよく坂道を

転がり落ちていきます。

 

そして、なんとかリハビリとか

薬とかを使って、

 

その勢いのついたボールを

止めようとします。

 

でも、

 

ボールには勢いがついています。

 

勢いがついているので、

止めるためには相当の努力が必要です。

 

そしてなんとかボールを止めた後、

すぐにそのボールを押し返すことはできません。

 

勢いのついたボールを止めてから、

坂道を落ちる遠心力を全て受け止め切ってから

初めてゆっくりとボールを

押し返すことができるのです。

 

リハビリとはこのようなものです。

 

どうしてもヒトは魔法のように

すぐに症状が消えて無くなって欲しいと

願います。

 

例えば、リハビリテクニックを

学ぶ私たちもそのような夢の

テクニックを追い求めます。

 

でも、

 

高齢になればなるほど、

坂道を転がり落ちるボールの勢いは

強いものです。

 

だから、

 

努力がなかなか見えないこともあります。

 

でも

 

確実にそのボールの落下にブレーキを

かけています。

 

努力が続けば、

ボールを止めることができます。

 

そんなイメージを持ってもらうと、

不思議に安心していただくことが

多いです。

 

たぶん、薬を飲めばすぐに治る。

そんな夢のような誤った概念に

逆に苦しめられているのかもしれません。

 

だから僕はいつも、

ごめんなさい、魔法は使えません。

 

と言っています。

 

努力のお手伝いが僕の仕事です。

そしてそれがリハビリというものです。

 

なんだか僕が言っていることって、

夢がある話ではない気がします。

 

でも、

 

この認識を持つだけで

頑張ろうという気持ちに切り替わるのを

見ると、

 

症状に対する考え方や視点を

明確にしてあげるだけでも

 

人は安心して、次に進める。

 

そう信じています。

だから、話をしなくてはいけません。

 

最近は電子化の流れで、

話を聞くときもキーボードに向かっていたり、

 

そもそもそんなに話を聞かない。

 

そんなこともよく聞きます。

 

でも、

 

ヒトは感情で動く生き物です。

 

話をすること。

そして知識を共有すること。

 

それだけもヒトは

安心して、次に進める。

 

よくなるヒトだっている。

 

だから僕は話をする。

そうすることが予防リハビリの

初めの一歩だから。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
株式会社 保歩笑
http://hohoemi-1030.com/
住所:〒167-0051 東京都杉並区荻窪5-15-22
HOLD 荻窪ビル4階
TEL:03-6279-7083
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆