From：江黒 亮介

 

 

よく

「脳梗塞のリハビリは６ヶ月過ぎたら、回復できないのでしょうか？」

と聞かれます。

 

あなたはどう思いますか？？

 

医療保険の制度も、

脳梗塞のリハビリは発症から180日と決められています。

 

この数字を見ると、

６ヶ月で回復が終わってしまう。

 

そんなイメージなってしまうのも、

仕方ないと思います。

 

さらに、

医師からの宣告も確かに６ヶ月が

目処になると言われると思います。

 

この根拠はなんだと思います？？

 

それは、

回復が緩やかになる時期が

６ヶ月だということです。

 

あれ？？

 

と思いませんか？？

回復できなくなるというわけでなく、

回復が穏やかになる時。

 

それが６ヶ月なのです。

 

そうすると、

もしかしたらそこからでも

リハビリを頑張れば、少しでも改善が

見られるのではないか、

 

なんて考えるかもしれません。

 

正直、

その可能性、結構あります。

 

ただ、６ヶ月という話にも

真実があります。

 

それは、

回復は穏やかになるということです。

 

頑張っても成果が出にくくなる。

そんな時期だということです。

 

でも、

 

そこで諦めずにリハビリを

した人はどのようになったのか？

 

例えば、

うちのお客さんの例を挙げてみます。

 

その人は、

脳梗塞後、８ヶ月が経過していました。

 

発症後すぐに、急性期の病院。

そこからリハビリ専門の回復期の病院。

 

合計半年入院してリハビリをしました。

 

リハビリ専門の回復期の病院では、

1日３時間のリハビリをしていたそうです。

 

でも、

左手は万歳が出来ませんでした。

 

肩の痛みもある。

肩をあげようとしても、直角にすら

上がりません。

 

その方は、

病院でもこれ以上上がりません。

 

そう言われて、

万歳を諦めていました。

 

でも、

その方はうちに来て、

すぐに万歳が出来るようになりました。

 

なんでだと思います？？

 

特別なことはしていません。

 

ただ、

５０肩に近い症状があったのと、

しっかりと筋力トレーニングをしたのです。

 

よく、

麻痺した手と足は筋力トレーニングを

してはいけない。

 

なんていう人がいます。

 

これ、嘘です。

でも昔は確かにそんなことを言っていました。

 

脳梗塞後に筋力トレーニングを積極的に

することで、機能改善が得られる。

 

文献的な裏付けも多いです。

 

僕のリハビリは無骨です。

無骨というより、超基礎的なことがメインです。

 

筋力がない人が、

歩くことはできません。

 

筋力がない人が、

万歳をすることはできません。

 

ただそれだけのことなのです。

 

もちろん、

脳梗塞によって、

強く固まっているのであれば、

それは柔らかくしなくてはいけません。

 

でも、

それと筋力トレーニングは別の話です。

 

だから、

この記事の結論は、

「脳梗塞後、６ヶ月経っても機能改善はありえる。でも回復速度はゆっくりになるよ。」

ということです。

 

 

脳梗塞について学ぶと、

運動制御に関わる神経機構は本来は

大脳以下の部分が多いです。

 

そうすると、脳科学的には

もっと運動が回復できてもおかしくないのです。

 

例えば、猫ちゃんやお猿さんは、

脳梗塞になった後、

人間と違い、ほぼ見分けがつかないくらいまで

回復を見せることが多いです。

 

人間は、大脳が大きくなった弊害なのか、

運動の回復が他の動物に比べ悪いです。

 

でも、

今までお話ししたこと。

これらから言えること。

 

それは、

６ヶ月経ってもリハビリの効果はある。

もちろんゆっくりの速度にはなるけれど。

 

ゆっくりになるから、

加齢との戦いも確かに生じるので、

一見回復しないかのように見える。

 

だけど、僕たちセラピストが諦めきれないのは、

それでも少しずつでも回復を見せる人がいるということ。

 

そして、

リハビリが進化・進歩すれば、

脳梗塞後の運動機能の回復はもっともっと

高くなる可能性がある。

 

ということ。

 

 

だから、僕たちリハビリセラピストは

未来への可能性を追求する。

 

僕はもう４１歳になってしまったから、

これからの若い世代に期待したい。

 

僕はそのサポートをしよう！